それから人物描写。
人物描写は情景描写と大体近いです。
なぜならどちらも目で見たものの情報だから。
こちらも必要程度に描写を盛り込むといいです。
印象深い点をピックアップしましょう。
・髪や目の特徴
・肌の色
・顔立ちの印象
・全体の雰囲気
・身長
・体型
・服装
・持ち物
・その他身体的な特徴(耳の形とか尻尾とか)
この辺の情報の中から3~4つあれば十分です。
これ気をつけたいところなのですが、人物の描写はついつい大盛りにしてしまいがちです。
文章もイラストのように背景描くよりキャラを書く方が楽しくなってしまいがちなんだと思います。
特に美人キャラやイケメンキャラの特徴はいっぱい書きたくなるものだと思うのですが、一人の人間の描写ばかりずらずら書いてあっても読んでいる側はあんまり面白くないです。多くても5~6でいい。
例:葉新田檸檬
焦茶の髪に緑の目をした快活そうな青年。向かって右手側の横髪だけがふんわりと長く伸びている。
紺色のスーツを着こなした背の高い男性。
年齢の割には顔立ちが幼く、学生にも見える。
これで6つかな。
主観がじっくりと顔を見ている印象になります。
面と向かって挨拶している場面かな。
戦闘シーンなんかではもっと主観が切羽詰まってるはずなので、全体的な印象やぱっと見た色味程度が視界に入る限界のはずです。
逆に、主観から見てキャラクターがとても魅力的に映っている場合、もっとまじまじ見つめているかもしれませんね。表情の一つ一つ、仕草の一つ一つをじっくり眺めて賞賛するかもしれません。
ここは場面に応じて情報量を増減させましょう。
ただこれ、相手の人物が、ある程度は主観と近しい特徴を持っている場合に限られます。
どう見ても相手が自分と異なる種族であれば、人を描写するよりも情景描写に近くなります。
その場合は特徴的なポイントを丁寧に描写した方が異文化との邂逅シーンっぽくなります。
例:化け物とか
それは頭に大きな花を咲かせた蛇のような生き物であった。鱗はぬめぬめとした青白い光沢を帯びて、その巨躯をびっちりと覆い尽くしている。
尻尾の先端には蠍のように鋭いとげが生えており、ぎらりぎらりとこちらに狙いを定めているようだ。
ゲームとかやる人にはお馴染みだと思う。
この辺は私よりも描写上手い人がいっぱいいるのでそういう人に聞くと良い。それか卓に行くといい。